日本百名山の一つで、全国に18ヶ所ある駒ケ岳の中では最高峰の標高2,970mの甲斐駒ケ岳。
山頂への登山ルートは北沢峠から登るのが一般的なようですが、トレイルランナーとしてはウィスキー白州で有名な北杜市白州町の黒戸尾根ルートがおススメです。今回の記事では、甲斐駒ケ岳の黒戸尾根ルート日帰り往復コースをご紹介します。
スタート地点(竹宇駒ケ岳神社)
竹宇駒ケ岳神社には、約100台ほどの無料の市営駐車場があり、トイレ・売店があります。
笹ノ平峠で合流する横手駒ケ岳神社にも無料駐車場が20台分ありますが、2016年はこの辺りでツキノワ熊の出没情報があり、実際に襲われてケガをされた事件も起こったため竹宇駒ケ岳神社スタートとしました。
甲斐駒ケ岳登山口
駐車場から竹宇駒ケ岳神社に入るところが登山口の入口になっています。登山届もここにポストがあるので山小屋に泊まる方はしっかりと提出していきましょう。
早朝5時50分、いざ出発!
竹宇駒ケ岳神社
登山道を少し進むとすぐに到着します。安全を祈願して先に進みます。
神社の裏の吊り橋。ここを渡ると本格的な登山道がはじまります。
吊り橋から上流方面を眺めると綺麗な渓谷が見えます。
ここから先、刃渡りまではずっと登りで視界も開けないのでここで景色を楽しんでおきましょう。
笹の平の分岐点
地図を見ただけだと、ここで道を間違えそうだなと不安に思っていましたが、しっかりとした道しるべがあるので迷うことはありません。
笹の平
熊笹の群生が綺麗です。
クヌギの木がたくさん生えているので、登山道にドングリが大量に落ちてます。ちなみに、ツキノワ熊はドングリが大好物。なんと!帰りにこの場所でツキノワ熊と遭遇してしまいました。1頭だけだったので無事にスルーして走り抜けること出来ましたが、下山後に駐車場売店にいた警察官に聞いたところ、ここに住み着いているツキノワ熊がいて、襲われた人もいるそうなので注意が必要とのこと。
登山道にドングリが落ちていたら熊に注意!熊は基本的には臆病な性格なので、声を出して(独り言でもOK)自分の存在を予め熊に知らせて危険を回避するよう心掛けましょう。
八丁登り
急な登りでしんどいですが、刃渡り以降は鎖場も多いのでトレイルランナーならここでしっかりと走る!
刃渡りが近くなると木々の隙間から景色が開けてきます。
摩利支天が至る所に。修行の山だった証。
刃渡り
刃渡りの上から下を見るとこんな感じで崖になっています。
刀利天狗
刃渡りを超えると刀利天狗もすぐそこ
五合目小屋跡
刀利天狗から先はせっかく登ってきたのを一旦下っていきます。下りながら「五合目はこっち」と道しるべが書かれているので、若干頭が混乱します(笑)
岩の大きさがこの先の険しさを物語っていますが、甲斐駒ケ岳に来たって感じます。
五合目小屋跡の右側の梯子を登って進むと、遂にアスレチックの始まりです。
橋の上から下を覗くと・・・
落ちたら大ケガするのでしっかりとロープに掴まりましょう。
垂直な崖に梯子と鎖。最初は怖いですが次第に慣れます。
この辺りから登るのはいいけど、「帰りは絶対怖いよな」という不安が頭をよぎり始める。
七丈小屋
テントを張る場所が小屋の先にあるので、登山客の方々はここで一泊するようです。
トレランの場合はスルー。
ビール飲みたい気持ちを我慢して先を急ぎます。
七丈小屋の裏から八ヶ岳方面を望む。10月の写真なので葉も赤く色づいてます。
8合目手前にある剣が刺さった岩。これを見ただけでも甲斐駒ケ岳に来た実感が沸きます。
甲斐駒ケ岳の山頂付近が白く見えるのはこの砂
八合目御来迎場
残念ながら、鳳凰三山方面の地蔵岳は見えず・・・。
いよいよ山頂に向けてアタック!
こんな鎖場が何度も続く。足を架ける窪みがあるので登りも下りもそれほど怖くありません。個人的には梯子の方が怖かった。
9合目手前の急坂。
写真だとうまく伝わらない。
9合目
山頂に近づくにつれて天候が急激に悪化。
9合目の名物の剣も視界が悪くてよく見えません。
甲斐駒ケ岳山頂
気温10度以下、風速30メートルの中で風除けもないので立っているだけで精一杯(笑)
三角点まで数十メートルなのに歩けない(泣)
20分ほど頂上に滞在。
南アルプスの標高3,000メートルあたりにたくさん生えている松の木を見ながら仕方なく下山。
垂直の梯子を下るのはやっぱり怖い。
名残惜しいので登りの時は気付かなかった剣もしっかり見ながら。
刃渡り(下り)
刃渡り付近での八ヶ岳方面。
鳳凰三山方面。こちらも視界は良くない。
下りの笹の平付近でツキノワ熊に遭遇したためダッシュで下山!
刃渡り~竹宇駒ケ岳神社までは一切写真が撮れず。
12時20分、ゴール!
竹宇駒ケ岳神社の湧水で足が洗えますよ。
【おまけ】道の駅「はくしゅう」
帰りはここで一休み。特産品販売や無料で名水を汲んで持ち帰れるコーナーがあります。
0コメント